第8回将棋講座:色々な囲いを知ろう!

 第1~第7回までの将棋講座を見た方はだいぶん将棋について詳しくなってきたと思います。

 ですが、将棋にはまだまだたくさんの戦法や囲いがあります。たくさんの戦型を知っていれば知っているだけでその対処や弱点が分かるので1つでも戦法や囲いを知っていた方が有利です。

 今回はまだ紹介していない囲いやマイナーな囲いをいくつか紹介していきます。

1.プロの間でも人気安定の穴熊

 穴熊という囲いは将棋を知らない方でも聞いたことがあると思います。これがめっちゃ固い囲いなんですよ!

 まずは居飛車穴熊からお教えします。

↑まずは初手から第4回で紹介した舟囲いを完成させます。

↑そして角が邪魔なので7七に上げ、王様が左香の下に入りこみます。

↑銀で王様への王手の筋を守り金を寄せると、居飛車穴熊の完成です。このように穴熊は、王手がすぐかからないよう所に特徴があり終盤の1手差とかの勝負では勝ちやすい囲いです。しかし、駒が偏るため隙ができやすいのと一度攻められたら王様が逃げられないなどのデメリットもあります。

 次は振り飛車穴熊をお教えします。

振り飛車穴熊はシンプルで飛車を振ると即座に王様を右側へ移動させます。

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↑そしてやはり右香の下に入りこみ銀でふたを閉じます。居飛車穴熊と違い角がいないのでより簡単に囲うことができます。

↑そして左金を右へ持っていきくっつけたらもう鉄壁の穴熊の完成です。こうなると後は攻めまくるだけです。

 このように穴熊は1度囲うと攻めに集中できるので、もう攻めが大好きという方は穴熊をオススメします!

2.相振り飛車なら金無双

 では相振り飛車戦法用の囲いもお教えします。そもそも相振り飛車とは、お互いどちらも振り飛車にするという戦型のことを指します。

↑先手が三間飛車で、後手が四間飛車です。このようにお互い飛車を振っています。

↑王様を3八まで移動させ、5九と4九にいた金を王様の横にそれぞれ並べれば金無双の完成です。金が二つくっついて見た目が固そうなので無双という名前がついています。

 でもこの囲いにはパターン分けが存在します。

↑後手が四間飛車でしたが、向かい飛車にシフトしてきた時2筋が王様の効きしかなく弱いです。なので2筋が狙われた場合は、

↑3九の銀を2八に上げて2筋を守ります。これで2筋はカバーできます。じゃあ最初から銀上がっとけばええやん!と思われると思いますが、これにはわけがあります。

↑終盤戦になり相手が飛車で攻めてきた場合、2八の銀が邪魔して王様が2筋方面に逃げられなくなります。これを壁駒といい終盤戦になるとこの自分の壁駒のせいで負けることが多くなります。

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 なので金無双は、基本は3九銀型のままで、2筋が狙われた時は2八に銀を上げるようにしましょう!

3.アヒル囲い

 次はアヒル囲いという面白い囲いを紹介します。

↑初手から普通に居飛車の時のように飛車先の歩を進めていきます。そしてここからがポイントです!

↑王様を5八にあげ、左右の銀を王様の横に引っつけます。

↑そして左右の金をお互い横にずらせば、アヒル囲いの完成です。なんか形がアヒルに似ていませんか(笑)

 アヒル囲いの特徴としては金銀4枚でバランスよく囲っているので、意外と隙がなく相手から攻められにくいなどのメリットがあります。逆に金銀4枚で囲っているため攻め駒が少なくなり、攻めに乏しくなるデメリットがあります。

↑なのでアヒル囲いの攻めとしては、上記のように飛車を再度振ってあわよくば飛車交換を目指すような展開になれば理想です。プロ、アマ両方の間で全く使われていない囲いです。

4.3手で完成!無敵囲い?

 最後は、無敵囲いを紹介します。

↑初手から5八に飛車を振り、左右の銀を飛車にくっつけると完成です。たった3手でできるのになぜか無敵囲いと言われています(初心者の方が初めにたどり着く囲いです)。

 形だけ見てると強そうですが、この囲いめっちゃ弱いです(笑)中央に駒を集めたためバランスが悪く、金銀4枚で囲っているため攻めもまともにできないからです。

 攻めるとすれば中飛車ですが、いかんせん相手から攻められた時即座に崩壊する囲いです。やはり全くオススメできません。この囲いにこんな名前つけたいい加減な人誰ですかねww

まとめ

穴熊金無双は戦型によって使いこなせる
・アヒル囲い無敵囲いは学校で1番になる分には有効
・これ以外にもまだまだ囲いあります!